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ウォークイン収納、歩く場所ばかりになってない?

広くしたはずの収納に、なぜ服が収まらない?

収納を広くしたのに、服を掛けられる壁が少ない。図面には立派なウォークインクローゼットがあるのに、棚と通路を描き込むと「あれ、今の服はどこへ?」となる。部屋の畳数だけで収納を選ぶと、そんな食い違いが起こります。

ウォークインには、中に入って服を選ぶ楽しさがあります。一方、部屋から直接使う壁面クローゼットにも良さがあります。ホテルライクな家で大切にしたいのは、収納の名前より、持っている服が収まり、毎朝気持ちよく取り出せること。二つの形を、同じ持ち物で比べてみましょう。

「収納の床」と「人が使う床」を分けてみる

まず図面の収納を、棚や服が占める部分と、人が入る部分に塗り分けます。ウォークインでは、中央に立ったり歩いたりする場所が必要です。その床を箱や衣装ケースで埋めたら、奥の服へ近づけなくなります。空いているように見えても、使うための場所です。

パナソニック ホームズの解説でも、ウォークインは中へ入るための空間が必要で、その分は収納として使えないと説明されています。広い部屋を用意したことと、長いハンガーパイプや十分な棚が取れたことを、分けて確認するのが出発点です。

例えば、入口が中央にある四角い収納を思い浮かべてください。両側に服を掛ける案と、片側を棚にする案では、同じ部屋でも入るものが変わります。床面積を見ただけでは、長いコートの居場所も、畳んだ服の段数も分かりません。

ただし、人が入る床をすべて無駄と考える必要もありません。そこで着替え、鏡を見て、鞄まで選ぶなら役割があります。「この床で何をしたいか」が言えるかどうかが、広さを残す判断になります。

まず測るのは、部屋より今の服

新しい収納を考える前に、今のクローゼットを開いてみます。短い服を掛けている幅、長いコートが占める幅、畳んだ服を入れている引き出し。それぞれを分けてメモすると、欲しい収納の中身が見えてきます。服の枚数だけでは、厚手の上着と薄いシャツの違いを捉えにくいためです。

DAIKENは、持ち物を分類して量を把握し、物に合った高さや奥行きを選ぶ手順を案内しています。家族の人数から畳数を決める前に、何をどう収めるかを整理する。これは、ウォークインでも壁面収納でも共通です。

そのうえで、例えば「夫婦の仕事着は掛けたまま、ニットは引き出し、長いコートは別の区画」と伝えます。短い服だけを想定して上下二段にすると、長い服の行き先がなくなることもあります。よく使う服は、自分の手が無理なく届く位置へ割り当てます。

旅行用の鞄や季節の寝具まで集めたい場合は、衣類とは別枠で寸法を伝えます。今は空いている床に置けばよい、では通路が物置になるかもしれません。増やしたい余裕も「いつか何か」ではなく、どの種類の物を増やせるようにするかまで考えておきます。

壁面クローゼットにも、手前の床が必要

壁面クローゼットは、収納の中へ入らず、室内から直接服を取る形です。寝室の壁に横一列で並べれば、服の位置を見渡しやすくなります。毎朝同じ場所で着替える人なら、専用の小部屋へ移動せず使う案として比べられます。

ただし、壁面収納なら通路が不要、という意味ではありません。扉を開く場所と、自分が立つ場所は部屋側に必要です。ベッドを収納のすぐ前へ置けば、扉が開いても引き出しを使えない場合があります。収納部分だけ小さく描いて、有利と判断しないことが大切です。

下の設計イメージは、白い壁面収納を室内から使う例です。開いた扉の前に床を残し、ベッドを離しています。扉を閉めた面の整い方と、開けて使う場所の両方を見てください。画像同士は同じ面積・同じ収納量の比較ではありません。

打ち合わせでは、ウォークインの内部通路と、壁面収納の手前の床を、どちらも図面へ描き込みます。後者の床を寝室の通路と兼ねられるか、家具を置けなくなる範囲はどこか。家全体で比べると、それぞれの形が合う場所を探しやすくなります。

通れるだけでなく、引き出して使えるか

ウォークインの中央を歩けても、引き出しを開けた瞬間に使いにくくなることがあります。確認したいのは、閉じた収納の前を通れるかだけではありません。開いた引き出しの手前に立ち、かがんで下段の服を取れるかまで見ます。

次の画像では、右側の引き出しを一つ開けています。閉じた状態では空いていた床の一部が、引き出しに使われていると分かります。これは動作を考えるためのイメージです。必要な通路幅は、採用する収納の寸法や使う人に合わせ、実物や図面で確かめます。

朝に二人が同時に入るなら、一人が引き出しを使っている間、もう一人がどこで服を選ぶかも試します。家族全員が一度に入れる大きさを当然の条件にせず、実際に重なる時間があるかから考えると、必要な余白を決めやすくなります。

L字にパイプを回す場合も、角まで単純に足して服を掛けられるとは限りません。交わる部分で服が重なるか、奥の物へ手を伸ばせるかを確認します。図面上の線の長さと、毎日取り出せる服の量が一致しているかを見る作業です。

出入口を二つにするなら、失う壁も描く

通り抜けられる収納には、移動と片付けを一緒にできる魅力があります。パナソニックのリフォーム提案にも、二方向から出入りして廊下の役割を兼ねる例があります。別に廊下を取る案と比べるなら、家全体の動きまで含めて考えられます。

一方、出入口を増やせば、その開口の位置には同じように棚を置けません。入口、出口、服を掛ける壁を一緒に描き、通り抜けやすくなった代わりに、必要な収納が減っていないか見ます。回遊できることだけで合格にしないのがポイントです。

例えば、朝の移動を短くするために出口を増やした結果、仕事着の一部を別室へ移すなら、かえって取りに戻るかもしれません。通り抜ける案と一か所から入る案に同じ持ち物を配置し、朝の身支度を最初から最後までたどってみましょう。

ホテルライクな見え方は、扉と面から整える

ホテルライクな収納を目指すと、広い衣装部屋や中央の家具に目が向きがちです。でも、毎日の収納量に対して部屋が大きすぎれば、寝室などに使いたかった床を割くことにもなります。広さへの憧れと、暮らしに必要な機能を一度分けて考えてみます。

白い壁面収納なら、扉の高さや継ぎ目をそろえ、周囲の壁と一続きに見せる方法があります。ウォークインなら、入口から見える正面を整え、衣類が並ぶ面との見え方を調整する。どちらも、収納の形式だけで上質さが決まるわけではありません。

石の壁や間接照明を取り入れる場合も、服を探す場所の見やすさを残します。壁を照らす光だけで衣類まで十分に見えるとは限りません。好きな素材と陰影を楽しみながら、棚の奥や服を選ぶ手元も確認できる計画にします。

同じ持ち物が入る二案を、並べて選ぶ

迷ったら「ウォークインを何畳にするか」より先に、「この服と荷物が入る二案を見たい」と伝えてみてください。掛ける服の区画、引き出し、鞄の場所をそろえ、それぞれの案で出し入れまでできるかを確かめます。

中で着替えたり、衣類以外の荷物もまとめたりしたいなら、その行動を収められるウォークインが候補になります。部屋の決まった位置から服を取り、寝室の床を広く使いたいなら、家具配置と合わせた壁面収納も候補です。どちらが多く入るかは、実際の寸法と構成で変わります。

比較する図面には、扉と引き出しを開いた状態も残してもらいます。そして今の服を一通り割り当ててから、足りない場所や余る床を見直す。その順番なら、畳数を増やす前に、直すべき位置や棚の組み方に気づけます。

京都でホテルライクな注文住宅を考えるなら、収納も、朝の身支度が気持ちよく終わる場所へ。今お使いのクローゼットの写真と、残したい服や家具の寸法があれば、間取りと収納を一緒に相談できます。

ウォークインの特徴と内部に必要な空間の一次情報

パナソニック ホームズ|ウォークインクローゼットの間取りと設置場所

持ち物の分類・量と、収納の高さ・奥行きの考え方

DAIKEN|HINT2「収納」

通り抜ける収納が廊下を兼ねる提案例

Panasonic|ウォークインクローゼットで家じゅうスッキリ

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